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薬草の学び舎「ひだ森のめぐみ」

薬草の学び舎「ひだ森のめぐみ」

薬草ティーセレモニー体験記

2021/11/30

興味がないうちは、ただの雑草。でもそのパワーをひとたび知れば、たちまち目の前の野山が宝の園となって広がる、それが薬草のすばらしいところ。天然の薬を使いこなす飛騨の人々の姿は、どこか物語の中の魔法使いたちの姿とも重なります。その神秘的な薬草の知恵を学べるのが、薬草体験施設「ひだ森のめぐみ」。人気のワークショップ「薬草ティーセレモニー」を体験してきました。

薬草を学べる「ひだ森のめぐみ」へ!

飛騨古川駅から歩いて5分。薬草のことを楽しく学べる薬草体験施設「ひだ森のめぐみ」にやってきました。江戸時代の薬屋さんを思わせるレトロな木の棚、薬草が入った標本瓶が並んでいたりと、棚一面に珍しい薬草アイテムがずらり。
 
こちらでは、薬草を使った「七味づくり」「コケ玉づくり」「入浴剤づくり」など、さまざまなワークショップを開催しています。なかでも人気なのが「薬草ティーセレモニー」。12種類の薬草を自分好みにブレンドするワークショップです。

「薬草ティーセレモニー」を体験しようと、お店の中へ。テーブルには、かわいいガラス製のティーセットが用意されていました。ちょっとした理科の実験の気配もあって、早くもテンションが上がります。席に着くと、いよいよ薬草ワークショップのはじまり、はじまり。

医学が進歩しても色褪せない「薬草」の魅力

薬草茶のブレンド法をレクチャーしてくださるのは、明治3年創業の老舗料理館であり薬草料理で知られる「蕪水亭」4代目の北平嗣二さん。薬学博士だった故・村上光太郎先生から飛騨の薬草の知識を受け継ぎ、薬草活用の研究を進めているご主人です。

「薬草って面白いんですよ。医学の進歩とともに忘れられかけていた飛騨の薬草が再び見直されたのは、村上光太郎先生が飛騨で薬草の調査をされたことがきっかけでした。そもそも村上先生が薬草に注目されたのは、現代になって漢方薬が効かない人が増えてきたからだったそうです」
 
不思議に思った村上先生が理由を探っていったところ、現代人が慢性的にミネラル不足であることが判明したのだそう。ではそのミネラルを何で補うか? 人工的に作られたサプリでは吸収率がよくないと考えていた村上先生は、野山に生えているミネラルたっぷりの草花に注目されました。それが現在の薬草の活用へとつながっていくのです。

「体内のミネラルは常に消費されていくため、毎日少しずつでいいから薬草を食事に摂り入れておくことが大切です。そこでこの飛騨古川では、ニガイ・マズイ・クサイといった薬草のイメージを覆すようなおいしい摂取法が日々研究されているんですよ」
 
薬草をおいしくいただく方法のひとつが、お茶として楽しむこと。この「ひだ森のめぐみ」のティーセレモニーに使う薬草の葉は、200℃で熱する特殊な焙煎方法を用いているため、元の色が保たれていて見た目にも美しく、味わいも香りも豊かに淹れることができるといいます。

どの子にしよう? 選ぶのが楽しい薬草茶づくり

それでは自分だけの薬草茶づくりをはじめましょう。まずは12種類の薬草の中から4種類を選び、ブレンドします。
 
この12種類がまた、すてきなパワーの持ち主たちばかり。たとえば、ミネラルがとくに多いという「ノブドウ」、肝臓をサポートするとされる「クズの花」、疲労回復にいいと伝わる「クワの葉」、薬効をブーストするとされる「スギナ」、体を温めたり骨粗相症の改善になるとされる「ヨモギ」、関節やリウマチの痛みによいとされる「イノコヅチ」、血液の流れをスムースにするとされる「メナモミ」、婦人病によいとされる「トウキ 」、高血圧や糖尿病、花粉症にもよいとされる「クワ」、香り高く抗菌効果のあるとされる「クロモジ」など。
(参考:村上光太郎・著『薬草を食べる』)
 
欲しいパワーをもつ薬草を選びぬきます。うーん、どれも捨てがたいな……。


薬草を選んだら、ティースプーン1杯分ずつカップに入れます。お湯を注いで待つこと3分。琥珀色の美しいスープのようなお茶ができあがりました。

作ったお茶をそれぞれでシェアしてみると、「渋くて落ち着くハーブティーだ」「あれっ、カレーの風味!」「これは薬膳スープみたい」。それぞれ味わいが違います。北平さんいわく、「トウキ、ドクダミ、カキドオシの3人衆はなかなかパンチの効いた味なんです」。どれも個性的で、香ばしくて、おいしいんだから驚きです。
 
なんだか来たときより血色が良くなって、目が輝いている気がする面々。これも薬草パワー!?

裏庭の薬草ガーデンを見学

お店の裏に“薬草ガーデン”があると聞いて、見せていただきました。そこには、珍しい八重のドクダミに、フェンネル、ユキノシタ、カキドオシにイチョウなど、いろんな薬草が並んでいます。
 
おなじみのタンポポもある。聞けば、初夏までの柔らかい葉っぱなら、サラダでおいしく食べられるのだそう。プランターからはみ出て、ちょっと離れたところから芽を出している子もいました。

それぞれの薬草の育て方を聞くうちに、「ベランダでも育てられるでしょうか?」と尋ねる旅人。どうにも欲しくなってしまったようです。「もちろん! ひと株持って帰りますか?」と笑う北平さん。こちらでは薬草を購入することもできるのです。
 
飛騨市内では毎年「飛騨市薬草フェスティバル」も開催。ぜひ薬草に触れ合いに飛騨市へ足を延ばしてみよう!

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