古川観光ヤナで絶品の鮎を堪能
清流のせせらぎをBGMに飛騨の鮎を味わう
日本屈指の清流の里、飛騨。ここを流れる宮川は大振りで絶品の鮎を育み、全国から多くの釣りファンや食通を集める場所として知られています。飛騨古川の古い町並みから10分ほど歩いた場所にある「古川観光ヤナ」は、この宮川の河畔。1856年創業という歴史あるヤナ(簗場)です。8月になると清流に竹と木でヤナが組まれ、多い日には1日数千匹も獲れることもあります。昔ながらの漁法で獲った絶品の鮎。8月は若鮎の背ごし、9月はお刺身、9月下旬あたりからは卵を抱いた子持ち鮎を楽しめます。一番の人気はどの季節でもやっぱり塩焼き!「炭火でタテ串で焼いてるから、余分な脂が落ちてウマいんやぁ~。ヨコに寝かせて焼くのとはひと味もふた味も違うんやよ。」と店主の村坂さん。リピーターが多いのも納得の味と香りです!
夜は珍味や飛騨の名酒と一緒に
「この辺りの鮎は贅沢で、古いコケは食べない」という話があります。宮川の急流が古いコケを岩から洗い流し、常に新しいコケを育むからなのだとか。そんな環境だからこそ、飛騨の香魚・鮎は、白子や内臓や骨までおいしく育つのです。これをおつまみにして、せせらぎを聴きながら飲む地酒はまた格別。コース料理とは別にぜひ試してほしいのが「金子(きんこ)」。卵を塩漬けにした珍しいもので、日本酒との相性は抜群です。酒好きにはお馴染みの「うるか」は内臓を塩辛にしたものでお土産としても人気です。他にも、子持ち鮎の粕漬、骨のから揚げ、白子寿司などなど、食通を唸らせる隠れメニューがあることも。ぜひお店の人にこっそり聞いてみてください。午後10時まで営業しているヤナは珍しく、爽やかな夜風も宴の雰囲気に花を添えてくれています。
子連れ旅行におすすめ!遊んで食べて大満足
夏の家族連れに人気なのは、池で楽しむ魚のつかみ取り。ウグイや鯉などを放し、大喜びたちの子どもたちが歓声をあげて追い掛け回す姿は微笑ましいもの。鮎は捨てるところがなく「ウチは鮎の骨を焼いたもので味噌汁用のダシを取り、ダシを取った後の骨を砕いてこのウグイのエサにしとるんよ」と店主の村坂さん。今度はそれを聞いたパパやママが「へぇ~!」と歓声をあげるシーンも。清流に組まれたヤナ場に立つこともでき、運が良ければその場で鮎などが上がってきたり、流れ着いた「山くるみ」を拾い上げたりなど、飛騨の自然を満喫できます。子どもたちにも人気の鮎フライ、ホカホカの鮎ご飯、塩焼き、鮎ダシのお味噌汁などが含まれたコース料理もありますので、ぜひ家族旅行で楽しんでみてください。