飛騨古川まつり会館のヒミツ!?
2022/10/18

飛騨古川まつり会館のヒミツ!?

年に一度4月19日20日にしか見ることができない古川祭を体験できるのが、この「飛騨古川まつり会館」。
今回は、まち歩きガイドさんと一緒に実際の古川祭では体験できない、「飛騨古川まつり会館」だからこそ体験できるポイントやまつり会館のヒミツをご紹介します。

ガイドのご紹介

今回案内していただくのは、飛騨古川夢ふるさと案内人の谷村省三さんです。

ここだけ!ポイント①  「令和」を揮毫した茂住青邨さんの書が見られる!

「古川祭は動の起し太鼓と静の屋台行列と表されるのですが、ここに飾ってある『動と静』は、菅総理が掲げた、元号「令和」の書の揮毫した飛騨古川出身の茂住青邨さんによって書かれたものです。」

 

「これは『見送り』といって、まつり屋台の後ろに下げる絵や書のことをいいます。うしろ姿を“見送る”という意味を持つことから、見送りと呼ばれています。
この書は茂住さんが揮毫されたものです。平成の屋台といって、屋台の製作の工程を後世に伝えるために作られた屋台のための『見送り』です。」

ここだけ!ポイント②  起し太鼓を上から眺める!?

約20分の古川祭の4K映像を見ることができます。大画面高画質の映像は、迫力があり、まるでまつりに参加しているかのよう。
ただし、この映像には通常はなかなか見ることができない上から撮影した場面も含まれており、実際の古川祭を見たことがない人はもちろん、見たことがある人でも大満足すること間違いなしです。
 
「この映像の撮影のときに、起し太鼓の櫓に乗ったのですが、お恥ずかしい話、あまりにも揺れすぎて落ちてしまいました。」と谷村さん。
櫓の上に乗って活躍する谷村さんも探してみて下さい。

ここだけ!ポイント③  屋台の中に入れる!?

「平成15年に作られた平成の屋台『瑞鳳台』です。装飾を施されていませんが、制作に4年の歳月を費やし3,000万円かけて作られました。屋台の製作の工程を後世に伝えるために作られました。今の時代に、装飾を施した完璧な屋台を作ろうとすると5億かかるといわれています。」

 

この屋台は中に入ることもできます。
 
「屋台は収納されているときは高さを低くしていますが、外に出す時は高さが上がるようになっています。約1メートル50センチ高くなります。内部の滑車を調整して高さを変えます。また、戻し小車といって、方向転換をするときだけに出す専用の小車があります。それらを操作する箇所もここで見ることができます。」

 

「京都の鉾や大阪のだんじりは力任せに方向転換をしますが、飛騨では戻し小車を使い優雅に回します。」
 
平成の屋台は装飾こそされていませんが、中に入ると詳細な屋台の仕組みを目にすることができます。ぜひ中に入ってみて下さいね。

ここだけ!ポイント④  アクロバティックな「とんぼ」体験!?

 

「とんぼ」とは、小さい太鼓が付いた「付け太鼓」を立て、その棒の上でとんぼのようにポーズを決めることです。ここ、まつり会館では、とんぼ体験ができます。

 

「お腹が痛いので長時間はできません。本物はこれよりもう少し細く、おなかに色々巻き付けるなど、それぞれ工夫しています。上まで登るだけでも大変で、もちろん、お酒も飲んでいますしね。運動神経がないとできず、できる人は限られています。」
 
私も実際に挑戦し、なんとかできましたがお腹が痛くなり長い時間は無理そうです。一度体験してみませんか?

 

このほかにも、大太鼓の櫓に乗ったり、からくり人形を操作する体験もできます。

 

 

まつり会館のヒミツ①  まつり会館は地下にある!?

「まつり会館には常時3台の本物の屋台が展示されています。普段は古川のまちなかにある土蔵の屋台蔵の中に保管されています。土蔵は温度と湿度が年間を通してほぼ一定になるように工夫されています。
 
まつり会館内の屋台展示は地下になっています。その理由は、屋台をなるべく屋台蔵の中と同じ環境に保つためです。この会館を建てるときに、屋台蔵を1年間モニタリングして温度、湿度を調べ、2メートルほど地下で保管することにしたのです。
まつり会館内の床も、見てみて下さい。できるだけ自然の環境に近づけるため、厚さ20センチのカラ松の木でできているんです。」

 

地下にあるので、屋台を運ぶときは床が上下します。
年に2回、展示屋台を入れ替えします。ぜひスケジュールをチェックして来てくださいね。

まつり会館のヒミツ②  住民の人たちの祭りに対する思い

まつり会館内の2か所に、祭り人の地域の方々の思いが表示されているところがあります。年に一度の古川祭。楽しみな行事でもあるし、大変な行事でもある。
いろんな方の一言で、祭りに対しての思いがひしひしと感じられます。

 

―2年連続で古川祭ができていませんがどういうお気持ちですか?
「さみしいなんてものではない。心が空っぽになるというか・・。祭り中心の古川では考えられない空白でした。来年こそぜひとも開催したいです。」

―最後に皆さんへひとことお願いします。
「つらく厳しい冬を乗り越え、桜も桃の花も一気に開花する時期になると、飛騨人は祭りが近づいてきたと心が踊り出します。特に古川祭は、動の起し太鼓、静の屋台行列、御神輿巡行といった非常に迫力のある、また見どころも多いお祭りです。その様子をまつり会館の大型スクリーンや展示されている屋台でゆっくりご覧になって下さい。」

ライター:観光案内所スタッフ 北平
観光案内所で働く2児のママです。Uターンで地元に戻ってきました。都会へ出たからこそ分かる飛騨市の魅力や、観光案内所スタッフだから知っている穴場スポットまでご紹介していきます。

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