
登山初心者もOK!飛騨の低山10選&近郊のグルメ・日帰り温泉
雄大な自然が残り、全国から登山愛好者が集う飛騨エリア。本格的な登山コースはもちろん、初心者でも挑戦しやすい低山が点在しており、気軽に登山を楽しむことができます。
下山後に地元グルメを味わい、温泉で疲れを癒せば山歩きの感動はさらに深まること間違いなし!登山と併せて旅のプランを立ててみてはいかがでしょうか。
※低山であっても登山には事前の準備が不可欠です。適切な装備を整え、天候やコースを確認して安全に山歩きを楽しみましょう。
安峰山(飛騨市)標高1,058m
飛騨古川の町からほど近く、気軽に登れる里山として人気の「安峰山(あんぼうさん)」。登山口から片道1時間~1時間半ほどで山頂展望台に到着し、眼下には飛騨古川の町並み、遠くには北アルプスの峰々が広がります。
晩秋の霧の立つ日は、町を包む幻想的な朝霧が広がり、雲海の絶景に出会えることも。午前10時頃から次第に霧が晴れて町が現れる様子も、多くの人々を魅了しています。
下山後は、飛騨古川のまちなかにある「蕎麦正なかや」「福全寺蕎麦」の本格的な手打ち蕎麦を味わうのがおすすめ。さらに車で約15分の天然温泉「ぬく森の湯すぱーふる」で汗を流せば、心地よい爽快感に包まれることでしょう。
【登山コース例】
登山口⇔山頂:往復2時間30分
※登山口近くに駐車場とトイレあり
※神原峠から安峰山展望台への林道は冬期通行止
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眼下に広がる朝霧 飛騨古川の町を一望
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本格手打ち蕎麦
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飛騨市産のそば粉を使用
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自然の中に浸る天然温泉
猪臥山(飛騨市/高山市)標高1,519m
飛騨市と高山市にまたがる「猪臥山(いぶしやま)」は、白山・御嶽山・乗鞍岳といった名峰を一望できる山として、古くから地元で親しまれてきました。北アルプスから昇るご来光を望めるスポットとしても知られ、早朝から訪れる方もいらっしゃいます。
登山道は比較的歩きやすく、初心者でも達成感を味わえるコース。特に冬に見ることができる「霧氷(むひょう)」が美しく、雪山シーズンにも多くの登山者で賑わうのが特徴です。
帰りは「ぬく森の湯すぱーふる」へ立ち寄り、サラサラとした優しい温泉でリフレッシュ。土日祝はレストランも営業しており、登山後のランチにぴったりです。
【登山コース例】
小鳥峠⇔山頂:往復4時間
※古川町畦畑から猪臥山山頂までの林道は冬期通行止
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北アルプス、御嶽山、白山を望む
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自然の中に浸る天然温泉
天蓋山(飛騨市)標高1,527m
「天蓋山(てんがいさん)」は、「地図に名前のない、天空の隠れ里」と呼ばれる山之村にある山です。2023年8月に新たな登山道「YAMAP新道」が整備され、往路と復路が異なる周回コースが誕生して注目を集めています。
11座の日本百名山が揃う山頂からの絶景はもちろん、道中にある展望スポット「ヤマップ平」「雀平」からの景色も人気となっています。
登山の後は、「山之村牧場」のソーセージバイキングや、「りょうし食堂」のジビエ料理で山之村を満喫。単純硫黄泉が評判の「割石温泉」にも立ち寄って、充実した一日を過ごしましょう。
【登山コース例】
・登山口⇔ヤマップ平:往復2時間40分
・登山口⇔雀平:往復2時間25分
・登山口→YAMAP新道→天蓋山山頂→旧登山道:一周4時間40分
※登山口近くに駐車場とトイレあり
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気軽に登山、眺めは最高!
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標高1000m!雄大な北アルプス山麓の牧場
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猟師が経営する食堂
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「はじめに”湯”ありき」 地元の人に愛される普段着感覚の日帰り温泉
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日本の里100選山之村。標高1,000mの森と谷川に囲まれた静かなキャンプ場です。
白木峰(飛騨市/富山県富山市)標高1,596m
岐阜県と富山県の県境にまたがる「白木峰(しらきみね)」。標高1,500m級は通常なら針葉樹林が生える亜高山帯ですが、この地は日本海からの風雪の影響で樹木が大きく育たず、代わりに草原や低木林が広がります。視界を遮るものがない山頂から見渡す360度のパノラマは圧巻で、立山連峰や富山湾も眺めることができます。
また、初夏から晩秋にかけては、コバイケソウ、ニッコウキスゲなど様々な植物が訪れる人たちを出迎え楽しませてくれます。
下山後は、飛騨市宮川町にある「飛騨まんが王国」へ。マンガ約4万冊を所蔵する図書館や天然温泉、流水歩行浴プール、サウナなどの設備が充実しており、のんびりリラックスできる施設です。
【登山コース例】登山口⇔山頂:往復6時間30分
※登山口まで徒歩約20分の場所に駐車場あり
※宮川町打保から宮川町万波までの林道は冬期通行止
籾糠山(飛騨市/白川村)標高1,744m
※令和7年度は、道路施設等の復旧作業のため、天生県立自然公園及び籾糠山へはアクセスできません。
飛騨市と白川村の境にある天生峠(あもうとうげ)を起点に登る「籾糠山(もみぬかやま)」。往復約6時間の登山コースですが、遊歩道がしっかりと整備されていて安心して歩くことができます。
峠一帯は県立公園に指定されていて、高層湿原やブナの原生林、カツラの巨木などが点在。山頂からの大展望はもちろん、深い森の歴史と神秘を体感できるのが魅力です。
たっぷり歩いた後は、ジェットバスやサウナ風呂を完備した日帰り入浴施設「ゆぅわ~くはうす」で疲れを癒しましょう。地元スタッフが運営するレストランの手作りメニューも評判です。
【登山コース例】
登山口⇔天生湿原⇔山頂:往復6時間
※登山口近くに駐車場とトイレあり
※例年11月上旬から5月下旬までは冬期通行止め
三方岩岳(白川村/石川県白山市)標高1,736m
「三方岩岳(さんぽういわだけ)」は、世界遺産白川郷と石川県白山市を結ぶ有料道路「白山白川郷ホワイトロード」から短時間で登頂できる初心者向けの山です。
整備された登山道を進んだ先に広がるのは、南に白山、東に北アルプスを望むダイナミックな光景。片道約1時間の行程でありながら、まるで標高3,000m級の山に登ったかのような感動を味わえます。
なお、最寄りの白川郷ICは混雑しやすいため、荘川ICを利用するとスムーズです 。帰りは平瀬温泉の日帰り入浴施設「大白川温泉しらみずの湯」や、「道の駅飛騨白川」の足湯でほっと一息。飛騨荘川の名物「荘川そば」もぜひご賞味ください。
【登山コース例】登山口⇔山頂:往復2時間
※登山口近くに駐車場とトイレあり
※例年11月中旬から6月上旬までは冬期通行止め
福地山(高山市)標高1,671m
奥飛騨温泉郷を構成する5つの温泉地の一つ、福地温泉の西側にそびえる「福地山(ふくちやま)」。初心者でも安心して登れるトレッキングルートと、北アルプスの槍穂高連峰を見渡す絶景が人気のスポットです。
登山道は途中「尾根コース」「谷側コース」に分岐しますが、特に「尾根コース」からの景色が素晴らしく、見晴らしの良い展望台からは焼岳・笠ヶ岳・乗鞍岳などを間近に見ることができます。
下山後には、麓の温泉に浸かれるのも福地山の醍醐味。奥飛騨温泉郷の温泉地を巡り、地元の飲食店で郷土料理を堪能すれば、心も体も満たされる山旅となるでしょう。
【登山コース例】
登山口⇔山頂:往復4時間30分
※登山口近くに駐車場とトイレあり
十二ヶ岳(高山市)標高1,327m
高山市丹生川町にある「十二ヶ岳(じゅうにがたけ)」は、片道約3.5km、標高差400mほどと歩きやすく、ファミリーや登山デビューにおすすめしたい山です。山の東側一帯には天然ブナ林が残されており、自然の美しさを体感しながら登山を楽しめます。
山頂には無料の双眼鏡が備え付けられている展望台があり、天候が良ければ乗鞍岳・御嶽山・白山・北アルプスなど十二の山々を望むことができます。
登山の後は、地元の方も足しげく通う「荒城温泉 恵比須之湯」へ。源泉かけ流しの温泉に癒されたら、あっさりした醤油スープの「高山ラーメン」を食べて飛騨高山を満喫するのがおすすめです。
【登山コース例】大規模林道登山口⇔山頂:往復2時間30分
※登山口近くに駐車場あり
白草山(下呂市/長野県木曽郡)標高1,641m
下呂市と長野県木曽郡にまたがる「白草山(しろくさやま)」は、御嶽山の展望台と称されるほどの眺望が魅力の山です。山頂一帯はチシマザサに覆われたなだらかな丘状で、視界を遮るものがないため、正面に雄大な御嶽山、遠くには恵那山・白山・北アルプスの山々を望むことができます。
登山道はよく整備されていて歩きやすく、地元の人はもちろん観光客にも人気。自然豊かな景観を眺めながら山歩きを楽しめます。
帰りには日本三名泉の一つ「下呂温泉」へ。なめらかで身体への負担が少ないアルカリ性単純温泉は、疲労回復にぴったり。下呂温泉街で食べられる郷土料理「鶏ちゃん(けいちゃん)」もぜひご賞味ください。
【コース例】
登山口⇔山頂:往復4時間
※登山口に駐車場あり
乗鞍岳(高山市/長野県松本市)標高3,026m
最後にご紹介するのは、高山市と長野県松本市にまたがる「乗鞍岳(のりくらだけ)」。標高2,700mの地点までバスでアクセスできるため、3,000m級でありながら初心者やお子様連れでも挑戦できる稀有な山です。
バス停から山頂までは片道わずか1時間半。この短い道のりで、高山地形を見下ろす絶景や、高山植物が咲き誇る別世界を体験できます。また、山頂より手軽に登れる魔王岳(まおうだけ)や富士見岳(ふじみだけ)、お花畑の散策コースもあり、選択肢が多いのも魅力です。
下山後は、乗鞍行きのバス発着地である「ほおのき平」のすぐそばにある「飛騨にゅうかわ温泉 すくなの湯」でリラックス。展望大浴場やサウナ、露天風呂があり、自慢の天然温泉が体を芯から温めてくれます。
【コース例】
・乗鞍畳平⇔剣ヶ峰:往復3時間
・乗鞍畳平⇔魔王岳:往復30分
・乗鞍畳平⇔富士見岳:往復45分
※乗鞍畳平と剣ヶ峰へ向かう途中の山小屋にトイレあり
※例年11月から5月中旬までは冬期通行止め