美しい白樺林と北アルプスの眺望がすばらしい数河高原。この高原に秋風が吹き始め、まわりの田んぼが実った稲穂で黄金色に染まる9月、飛騨市古川町上数河の白山神社、下数河の松尾白山神社の氏子たちが集まって秋祭りを祝います。その年の豊穣への感謝をこめて、古くからの神事である獅子舞を奉納する――これが岐阜県の重要無形民俗文化財にも指定されている「数河獅子」です。数河獅子は「曲獅子」「天狗獅子」「金蔵獅子」の三段から構成され、ユニークで独特な踊りを舞います。祭礼の1ヶ月前から村の古老が毎晩出演者の指導にあたり、その伝統を今に継承してきた歴史ある例祭です。